製薬産業の役割

はじめに

  • EFPIA Japanは、新薬の開発により病気に苦しむ患者さんが少しでも減り、ワクチンなどの予防を通じ、多くの人々が病気にならず健康に生きていけることを願っています。
  • 新薬は、約70万もの候補化合物や技術の中から長期間にわたる研究開発、品質確認などのプロセスを経て、法律やガイドラインなどを厳守して作られています1)。実際に患者さんの元へ届くまでに、9年から16年の歳月と国内における開発コストは約500億円、グローバル化に伴う海外開発コストは約1,700億円の巨額な費用がかかります2) 3)。また、新薬発売後も、使用状況の調査や副作用報告など、適正使用推進のため多くの情報収集を行うことが義務付けられています。
  • このような長い旅を経て、本当に患者さんに必要な薬を届けるには、科学技術や医学の発展、そして、多くの方との共同作業が不可欠になってきています。
  • 医師や研究機関の研究者との共同研究、および委託研究などを行う場合には、医薬品医療機器等法やプロモーションコード、公正競争規約などを遵守し、契約を締結した上で医療機関、医師、医療従事者に適正な対価を支払っています。
  • EFPIA Japanが、何よりも重要と考えるのは、より良い新薬を適切な使用法で患者さんへ届けることであり、その途中で科学や医学の発展を妨げるなど、患者さんのためにならないことが決してあってはならない、ということです。
  • そのために、企業と医療機関、医師の関係についての情報を開示し、透明性を高めていくことが重要であると考えます。一般国民の皆様に、製薬企業の高い倫理性のもとに行われる活動についてよりご理解いただくため、情報開示を含めて今後も努力します。

EFPIA Japanの考え方

1)患者さんの利益

  • 科学技術や医学の発展の成果物である薬が適切に使われ、患者さんの病気の治療に貢献することが製薬企業の使命です。その過程において、製薬企業と医療機関・医療関係者等の関係の透明性を確保し、その高い倫理性を担保することはとても重要なことです。そのようにして医学・薬学をはじめとするライフサイエンスの発展に寄与することが最終的に患者さんの利益につながると考えています。また、患者さんに届いた薬は、薬そのものが治療法を劇的に変化させ、更なる医学の発展に寄与します。
    このような薬が生まれ、患者さんに届き、医学が発展していくため、製薬産業と医療機関・医療関係者の連携が重要な役割を果たしています。

2)高い倫理性の確保

  • 製薬産業と医療機関・医療関係者の連携による成果の実現には、高い倫理性の確保が不可欠です。
  • ライフサイエンス分野の研究と製品開発は、異なるバックグランドと異なる利害関係を持つステークホルダーが参加し、複雑なプロセスを経て実施されます。製薬産業と医療機関・医療関係者が適切に活動するためにはより透明性の高い行動指針が求められます。

3)公開することの重要性

  • 透明性を確保することが、医療機関・医療関係者の連携における製薬会社や医師、研究者の重要な役割について、広く理解を得ることにつながります。
  • EFPIA Japan会員企業の各社は、日本製薬工業協会策定の「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」を理解・尊重し、同ガイドラインに則り各社の判断に基づき開示等の行動をとります。

    参考資料:

    1)日本製薬工業協会 DATABOOK 2016

    2)てきすとぶっく製薬産業2016-2017

    3)八木崇、大久保昌美「医薬品開発の期間と費用-アンケートによる実態調査-」『医薬産業政策研究所リサーチペーパ ー・シリーズ』No.59、医薬産業政策研究所、2013 年7 月(http://www.jpma.or.jp/opir/research/rs_059/article_059.html、2016年12月5日情報取得)